鏡の前に立つ自分をみて「減量が必要」とは思えども、過酷なダイエットのことを思うと、なかなか最初の一歩が踏み切れないもの。しかし芸人、兵動大樹(矢野・兵動)は“減量しなければ命に関わる”出来事に遭遇、15キロの減量に成功したという。
12月25日放送の「人志松本のすべらない話」に登場した兵動は以前、体重が100キロあり、15キロの減量に成功したと話した。彼をダイエットにふみきらせたものは、それは朝のゴミ出しだった。
その日、いつもどおり8時30分ごろ生ゴミを捨てにいこうと家をでた兵動。だが生憎、エレベーターは点検中であった。自宅はマンションの9階。おまけにゴミの収集車がマンションに迫って来ている。
心配する奥さんに「俺の先祖、忍者やねん!」と言い残し、しかたなく階段で1階へむかった。所詮、階段をおりるだけとナメきっていたが100キロの体重を抱えていてはそれだけで重労働。5階か6階あたりで足がふるえ千鳥足になってしまった。
それでも何とか地上にたどりつき、息もたえだえにゴミ出しを終えた。しかし困ったのは帰り道である。エレベーターはまだ点検中で、仕事の時間も迫っている。そこで彼は階段で戻ることにしたが、3階あたりで息が乱れ、心臓が異常なほどバクバクいっているのを感じ、動けなくなってしまった。しかも体のどこからかわからないが「フォヒー、フォヒー」と奇妙な音がもれている。
“死”を間近に感じた兵動の脳裏によぎったのは9階に残してきた妻子のことだ。別れの言葉が「俺の先祖、忍者やねん!」ではあまりに情けない。せめて最期に妻に「ありがとう」と伝えたい。彼は「フォヒー、フォヒー」という謎の音を発しながら這うように階段を登った。
そして「フォヒー、フォヒー」という奇妙な音は、死ぬ思いをしながら階段を登ったにも関わらず、エレベーターが復旧したのをみた瞬間、驚きのあまりにピタッと止まったという。
こうして減量する決意をしたという。毎日、多くの人々が決意を固めながら、リバウンドや意志薄弱といった障害に阻まれてしまう過酷なダイエット。これくらい身に迫った経験をしなければ成功しないものなのかも?しれない。
(TechinsightJapan編集部 KAZUKI)