全くもって迷惑甚だしい話である。ドイツ西部の街、Mülheim an der Ruhrで、一般人に飼われていたコブラが行方不明になった。

このコブラは今年の3月に飼い主の家から行方が分からなくなって以来、市の公安局や消防署、そして捜索会社などが捜索に当たっていた。
コブラは当然猛毒を持つため、その間飼い主はもちろん隣人にも危険が及ぶ可能性があるということで、彼らは自宅から離れ、親戚や友人の家に滞在を強制されていたという。

行方不明になってから9ヶ月後の今月になり、コブラは結局、飼い主の家の中で死体となって発見された。
この捜索にかかった費用は合計で約5万ユーロ、日本円にすると約560万円にもなったという。
これは当然、飼い主が払わなければならないのだが、19歳のこの飼い主は現在失業中であり、高額の捜索費用を支払うことができなかった。
そのため、市がこの費用を立て替えなければならない羽目になった。

だがMülheim市は、今後30年間に渡って飼い主に支払いを要請する権利を獲得するため、裁判所に申請しているという。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）