エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】ビートルズに日本人で初めて会見した女性編集長。今、明かす会見成功の仰天秘策。

今年2010年はビートルズ結成50周年。そしてジョン・レノン生誕70周年となる。ビートルズが全盛の頃1965年に彼らに直接会見した日本人女性がいた。当時不可能とさえ思われたビートルズの会見を成功に導いた彼女が取った秘策はおそらく誰も真似できない発想だろう。

ジョン・レノンの命日でもある12月8日にTOKYO FM「クロノス・SUZUKI Breakfast News」で紹介されたのが日本で唯一ビートルズとの単独会見に成功した星加ルミ子だった。
1965年当時、彼女は24歳で雑誌「ミュージック・ライフ」の編集長を務めていた。その関係で日本の東芝EMIにビートルズの会見の意向を伝えたところ「なんとかしましょう」と英国のEMI本社へ交渉してくれたのだ。
とはいえ「誰も確信なんてなかった」と星加ルミ子が話すように、本当にビートルズに会える保証などないのだ。しかし日本よりは近くにいることが出来ると彼女は英国ロンドンに渡って行く。

その星加ルミ子が「ビートルズが絶対に会いたくなる秘策を準備していた」と明かした内容は、正に『今だから言える』ものだった。彼女は「日本刀を持っていった」というのだ。
日本刀の真剣を飛行機に持ち込んだのである。彼女は全部で4本の刀を準備した。鞘はどれも本物のように美しい仕上がりで、3本は中は竹光(たけみつ)、1本だけが真剣なのだ。当時も当然ながら税関での危険物のチェックは厳しい。
しかし、彼女は税関で「これはなんだ?」と聞かれると「お世話になった方へのおみやげです」と答えて「OK! Have a Nice Day!」とスムーズに通してもらえたのである。星加は「私には罪の意識が全くなかったから、疑われなかったと思う」と当時を振り返る。彼女は実に6箇所の税関をパスしているのだ。

こうして星加ルミ子はビートルズファン憧れのアビイ・ロードにあるEMI第2スタジオで4人と会見に成功したのだ。彼女は会見時間について「30分と言われていたけど、実際は3時間くらいだった」と話した。
日本人としても初会見だが世界的にも注目された。会見後の彼女は海外の記者に取り囲まれて「どうやってビートルズと会見することができたのか?」と質問攻めにあったのである。

今も音楽評論家として活動する星加ルミ子からは当時と変わらないほどのバイタリティを感じられる。
彼女はラジオを通して『今の若い人たちも“そんなことできない”と最初から諦めずに、好きなことへ対しては一歩を踏み出すことだ』と伝えた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)