小泉今日子、中森明菜らに代表される1980年代のアイドル全盛期に松本伊代、早見優などと人気を競ったのが堀ちえみだ。43歳となる今も歌手、女優として活躍する彼女がテレビ番組でアイドル時代のエピソードについて真相を語った。
今年、2人目の夫と離婚。5人の子どもを持つシングルマザーとなった堀ちえみが、子どもや母親と協力して逞しく暮らす様子が10月23日放送の「メレンゲの気持ち」で紹介された。
ゲストとして出演した堀ちえみは26年前のヒット曲「稲妻パラダイス」をテレビで歌った際のハプニング映像を紹介されて懐かしそうに見ていた。
そのハプニングとは当時の人気歌謡番組「ザ・トップテン」のLIVE放送で起きたものだ。会場は当時の渋谷公会堂(現C.C.Lemonホール)で観客席からはファンや親衛隊の声援が飛んでいた。
「稲妻パラダイス」の振り付けはかなり動きが速く、足を交互にステップする部分がある。右足を前に蹴りだした時に履いていた白いハイヒールが飛んでしまったのだ。それも見事に遠くまで飛んでテレビの画面からは消えて行ったのである。
堀ちえみは一瞬、右手で口を押えて驚いたがすぐ放して歌い続けたのはさすがだった。もっとも、目は涙目で表情もこわばっていたが最後まで歌いきったのだ。
ハイヒールが飛んでいくところまではテレビ放映されていたが、あのハイヒールはどうなったのか気になるところだ。堀ちえみはその件について当時を思い出して語ってくれた。
彼女は「ストッキング穿いた上にハイヒールだから、スポって抜けたんです」と今思えば迂闊だったと反省していた。そして「客席の前の方に座っていたおじさんの頭にコツーンって当たって」と彼女は続けた。
あのハイヒールは観客の頭を直撃していたのだ。しかも、そのおじさんは怒りもせずに笑いながらハイヒールを堀ちえみに返してくれたのである。
今、同じような事が起きたら“観客を傷つけた責任問題”などで騒ぎにもなりかねない。昭和のアイドル全盛の頃は大らかないい時代だったのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)