9月6日の『やりすぎコージー』(テレビ東京)では“やりすぎ昭和ヒット歌謡バカ”と銘打ち、懐かしいVTRや出演者の思い出話が紹介された。その中でもチェッカーズや山口百恵のエピソードは、驚きだったのだ。
まずは博多大吉が語った、チェッカーズが最後のTV生出演となった第43回NHK紅白歌合戦のステージでの出来事だ。
1992年の秋に解散を発表しラストツアーも終わり、まさにチェッカーズのラストステージである。紅白歌合戦もフィナーレを迎え、お馴染みの蛍の光の合唱で番組が終わろうとしていた。北島三郎ら演歌の大御所がチェッカーズに対して、「最後だから」とステージの中央に来るよう促した。その時である。感極まったのか、ある女性出演者がフミヤめがけて飛びかかり頬に“ブッチュー”とキスをしたのだ。その女性とは、漫才師の「今くるよ」であった。当然、会場は大ブーイングの嵐になったという。このエピソードはオンエア中ではあったが番組の最後の方だったため、あまり知られていないらしい。
そして山口百恵は、彼女の人格者ぶりが伝わるエピソードである。
あの伝説の音楽番組『ザ・ベストテン』に出演したときのことだ。この番組は生放送のため、歌手ひとりの持ち時間が3分ぐらいしか無かった。それなのに当時、歌番組に出演することがなかった松山千春が約8分間を使って「なぜこの番組に出ることにしたのか。」を説明し、『季節の中で』を熱唱した。その結果、最後の山口百恵は歌う時間が無くなり記念撮影のためだけに登場した。それも自分が遅れてきて歌えなくなったように見せるため、回転ドアから慌てて出てきたのだ。歌えなくなったのは誰の責任でも無く、自分が悪かったからだと視聴者に思ってもらうために装った山口百恵。当然、番組スタッフは彼女に対して平謝りだった。それに対して「分かってます。大丈夫ですよ。」と、何も責める言葉を口にしなかったという。しかし山口百恵以外の出演者の方が、怒り心頭だったそうだ。
この山口百恵の感動の話を披露したのが、「ますだおかだ」の岡田だったのだが話の最後の方でろれつが回らなくなり、話をぶち壊していた。爆笑話で終わってしまったのが、残念である。
(TechinsightJapan編集部 みやび)