エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「ジョニクロ、ユニクロ、日本のパン」。戦場カメラマン渡部陽一、最前線での必需品。

戦場カメラマン、渡部陽一を最近よくテレビで見かけるが底なしに人が良さそうな性格としゃべりは見るものを和ませてくれる。だが、一旦戦場に出向くと命がけだ。細心の注意を払い、準備も万全にせねばならない。彼は海外へ持っていく必需品をテレビ番組で披露したが、それは誰も予想できない物だった。

渡部陽一はこれまでに、世界中の紛争地帯を訪れて戦場に臨み写真を撮ってきた。それはルワンダ紛争、コソボ紛争、チェチェン紛争、ソマリア内戦、イラク戦争などであり、実に130か国もの地域に渡っているのだ。

戦場に赴く前に各地で滞在するわけだが、その地域の人々の警戒心を解き、親しくなることは取材活動をする上で大切なことである。そうしたことも加味して持ち込む荷物を考えねばならない。

7月31日に放送されたテレビ「メレンゲの気持ち」の中で渡部は、いつも戦場に持っていく物を実際に披露した。

まず『カメラ』である。これは忘れるわけにはいかない。ここ数年でほとんどのカメラがデジタルカメラとなり、故障しやすくなったという。5台~6台は持っていく。
そして『取材用のプレスカード』でこれを付けていることで報道関係者ということを見分けてもらう。国により違うので数十枚を持ち歩く。ところが場合によってはこれを付けていると逆に狙われる可能性もあり、「状況を見て動きます」と渡部は言う。

『現地のお金』も国ごとに違うので様々な紙幣を綴じて持ち歩く。また、各地でジャングルや砂漠などを動く時もあり『方位磁石』も必需品である。合わせてアーミーナイフのような様々な機能のあるナイフも獲物を獲って食べる時などに必要だ。サバイバル生活のような状況になることもあるのだ。

意外だったのが『日本のパン』である。スタジオに彼が持ってきたのは1袋に5~6個入ったロールパンのようなもので「世界で日本のパンが一番柔らかくておいしい」というのが渡部の見解だ。
このパンを各国でプレゼントすると大喜びされるというのだ。渡部は「現地ではこの日本のパンは『ジャパン』と呼ばれる」と話したが、これは珍しく彼のネタだったようだ。
そして『ジョニクロ』である、“ジョニーウォーカー黒ラベル”という高級ウイスキーだが最近では日本でも求めやすくなった。だが、現地ではやはり一般人は手が出せない高級酒なのである。これもプレゼントとなる。
共演者らが最も驚いたのが『ユニクロ』のYシャツだ。ジョニ“クロ”にユニ“クロ”とまたネタではないかと疑われていたが、渡部によると「現地では新品のシャツを着ることがほとんどない」と言うのだ。新品のYシャツを着ることは一生に一度あるかないかというほど貴重品で、これもプレゼントすると大変喜ばれる。

以上が渡部陽一が海外で現地に持ち込むモノなのだが、パン、ジョニクロ、ユニクロといったプレゼントに手間をかけていることが意外だった。
やはり、現地の者といかに親しくなるかが安全な滞在、スムーズな取材を行う上で最も配慮すべきことなのである。これは、我々が海外旅行する際にもあてはまるのではないだろうか。大いに参考にしたい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)