アイドルとして一世を風靡した経験を持つ者が、人気が衰え第一線で活躍が出来なくなる。それから這い上がり、また芸能界に戻ってくるのは大変な努力を要することだろう。元・光GENJIの大沢樹生はグループを脱退当時、「自分が何もしなくても、相手から頭を下げて仕事を頼んでくる。」と、ゴーマン極まりない態度だった。その彼の転落人生と、それを救ってくれた愛する息子との生活を、『火曜エンタテイメント!“芸能人の履歴書~私が失敗から学んだこと~”』(テレビ東京)で、赤裸々に語った。
大沢樹生は、「アイドルのイメージを引きずらない、本格的な俳優になりたい。」という理由で、光GENJIを脱退しジャニーズ事務所を辞めた。
それから演技の勉強をするなり、努力をしたのかといえば何もしていなかったという。それなのに「バラエティや、2時間ドラマの仕事は絶対にやりたくない。」とワガママばかり言っていた。当然、仕事のオファーは激減した。そんな中、彼はある女優と“できちゃった結婚”をする。何という責任感のない行動かと呆れるが、大沢自身も「当時は何を考えていたのか、分からない。」と振り返る。
仕事が全く無くなり、求人誌にも目を通さなければならなくなった。しかし、アルバイトする勇気もない大沢。
そんな出口のない状態から救ってくれたのが、結婚から約6か月後に誕生した長男である。先天性の重い難病を抱えて産まれてきた長男は、何度も手術を繰り返さなければならなかった。その後、様々な理由で離婚し2年後、子どもの親権は大沢が持つことになる。子育てを第一優先にした彼は、学校行事にも殆ど参加したという。PTAの飲み会のカラオケで“光GENJI”の曲をリクエストされれば、嫌がらずに歌った。プライドを捨て、我が子のために前向きに努力する大沢には、かつての“ゴーマンな天狗状態”の姿は全く見当たらなくなっていた。
その長男も現在、中学2年生。反抗期にさしかかっている。大沢は仕事で外泊しても朝と晩、息子に電話をしている。「進級したので、学校で必要なモノはないか。」等と、いちいち尋ねられるのが鬱陶しいのだろう。あまり話をしてくれなくなった長男だが、「カッコイイお父さんみたいな、俳優になりたい。」と最後にコメントしていた。大沢の愛情は、キチンと届いている。
(TechinsightJapan編集部 みやび)