若手ミュージシャンの中でもトップクラスのカリスマ性をほこるYUI。その真摯な歌声で人々を惹きつけてやまない。およそ9か月のリフレッシュ休暇を経て復帰した彼女が、休養を取るに至った心境と、その後の自身の変化について語った。
7月14日にアルバム「HOLIDAYS IN THE SUN」を出したYUI。7月16日の「僕らの音楽」では、2006年公開の主演映画「タイヨウのうた」で恋人役を演じた塚本高史と対談した。
「どうして活動休止したのか」という塚本の質問に対してYUIは、デビューしてから長い間、CDを出し、活動を続けてきたが、その中で「自分に追いつけていないんじゃないか」という疑問が起きたと言う。景色が過ぎていくのが早くて、見るのが追いつかなくて、もったいない。自分の周囲のこととじっくり向き合いたかった、と答えた。
メジャーデビューしてから、常に人気を維持し続けてきたYUIである。走り続けているような日々だったのだろう。休養して自分と周囲を見つめ直すことは心を豊かにすることであり、音楽を作ることにも必要な時間だったといえる。
「休んでいる間に、忘れられる不安はなかったか」という質問に対しては、「覚悟を決めていた」と答えた。でも、またアルバムを出すことができて、しかも楽しい気持ちで取り組むことができて良かった、と続けた。
「復帰して大きく変わったことは」と聞かれて、「周囲の人に対する感謝の気持ちが大きくなった」と、リラックスした表情でYUIは答えた。
クールな印象のせいか、恋愛をしたり、はっちゃけたりしている姿が想像できない、と塚本に言われたYUIであるが、恋愛の曲については、「歌詞のとおりにやってきたわけではないが、経験したことを表現を変えて伝えている」ということを語った。20代の女の子らしく、恋愛もちゃんとしているようである。また最近ではアウトドアにも凝っていて、特に自転車には、30kmもの距離を走るほど入れこんでいるそうだ。そんなYUIの笑顔に塚本も「そんなイメージはない」と言いながらも、にこやかに笑っていた。
「タイヨウのうた」で共演したものの、その後の交流はなかったと言うYUIと塚本。久しぶりに会った二人はぎこちなくはあったが、YUIの成長を喜ぶような塚本の穏やかな瞳と、問いに対して丁寧に自分の言葉で答えるYUIの、強い目力が印象的な対談であった。
(TechinsightJapan編集部 大藪春美)