タレント占い師として活躍する島田秀平だが、いまさらながら本業はお笑い芸人だ。島田本人も「私はこう見えてもお笑い芸人ですから」と話しており、やはり”お笑い”へのこだわりはあるようだ。とはいえ、彼がバラエティ番組における『占い』の位置づけをここまで飛躍させた功績は大きい。島田は現在、最も多くメディアに登場する占い師と見て間違いないだろう。そんな彼には他人には理解できない悩みがあるのだ。
島田秀平が「号泣」というお笑いコンビを組んでいたことは、かなりのお笑いファンでなければ知らないところだろう。「号泣」はあのNHKのお笑い番組「爆笑オンエアバトル」(3月に終了)に最多出場記録を持つ実力派だった。しかし、2008年に解散して以降は島田だけが芸人として活動していたのだ。実はこの頃からすでに、島田は有名な占い師「原宿の母」から手ほどきをうけており、2007年にはついにその母から「代々木の甥」の名をもらい一人前の占い師となる。
特に今年に入ってからの島田の活躍は凄い。「笑っていいとも!」「HEY!HEY!HEY!」「メレンゲの気持ち」「ごきげんよう」と人気バラエティにはほとんど出演を果たし、情報番組「DON!」ではレギュラーも務めているのだ。
また、あの福山雅治のラジオ番組「SUZUKI Talking F.M.」にも生で出演して福山の手相を占った。同番組にゲストが出ることは極めて稀で、彼がいかに注目されているかを知ることができる。
こうして、およそ1年間で人気占い師となった島田秀平にはそれとともに、悩みも襲ってきたのである。そのひとつが「相性抜群な女性にもアタックできない」ことなのだ。彼は著名な女性タレントの手相を見ることもある。だが、好みの女性タレントなどが自分と相性が良いと分かってもそれを利用して口説くことはできず、悔しい思いをしてきた。
そしてもうひとつ、最も大きな悩みが「多くの人の秘密を打ち明けられても、それを誰にも話してはいけない」ことなのである。彼はこれまでに2万人を超える人々を鑑定してきた。その膨大な悩み、秘密を1人で抱え込んでいるようなものだ。
彼が多忙を極めた昨年の暮れ。あまりに多くの秘密を抱えて精神状態がおかしくなりかけたという。部屋で1人「誰も俺の悩みは聞いてくれない!」と思うとボロボロ涙がこぼれたそうだ。
そんな時のことだ。彼はペットショップで1匹の犬と目が合った。なぜかその犬を衝動買いして連れて帰ったのである。以来、彼は部屋でその犬に向かって、その日の出来事を話しているのだった。そう、彼の悩みを聞いてくれる者ができたのである。
島田秀平はこのような、他者からは想像もつかない苦悩と闘いながら、現在も人気占い師として我々を楽しませてくれるのだ。
彼の活躍で、メディアで活躍する占い師も増えている。濱口優(よゐこ)の弟「濱口善幸」もこの春、松竹芸人となり人気が出てきた。彼の場合、鑑定した人数は約4,000人という。これから相談が増えるに従い島田と同じ悩みを抱えるかもしれない。そこが最初の壁となりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)