中高生の子どもがいる家庭では、大なり小なり親子間で考え方の違いからいざこざが起こるものだ。特に母親は、自身が経験していない息子の“事件”に遭遇したときの対処が難しい。必ずしも“絶対に、正しい。”という答えではないが、ひとつの参考として芸人“はなわ”の母親の例が『となりの子育て』(NHK教育)で紹介された。
小学生の頃は、家族の中和剤的な存在だった“はなわ”。
兄と弟(ナイツの塙宣之)のケンカの仲裁をしたり、進んで母親の手伝いをするので親からは、「塙(はなわ)家にとって、なくてはならない存在」と思われていた。
しかし、彼も思春期を迎え様々な問題を起こした。
まずは高校生の頃、興味本位から手を出したというタバコだ。自分のベッドの下に、こっそり灰皿を隠しておいたのを母親が発見した。彼にタバコをやめさせようとした母親は、どんな行動に出たのか。
ある日、はなわが学校から帰ると、母親がむせながらタバコをふかしていた。そして「あなたがタバコをやめないなら、私も喫煙者になるわ。」と彼に迫ったという。「そこまでして、自分にタバコをやめさせたいのか。」と驚いたというはなわ。
またある日、はなわの部屋でアダルトビデオを見つけた母。気が動転してしまい、夫の職場に「どうしたら、良いか?」と電話してしまった。「そんなことぐらいで、電話してくるなっ!」と妻を怒ったものの、心配になったはなわの父は昼休みに会社から帰宅。なんと、今度はお昼を食べながら両親そろってアダルトビデオを鑑賞したのだ。その後、母から「こんな女の人は、現実にはいない。4人出てくるけど全部、演技だから。」と、諭されたという。
はなわは、「バイクで仲間と走りたかったけど実行したら、母親もバイクに乗って暴走族に入りかねない。当時は、マジでそう思ったから。」と語った。
はなわに“体当たり”で、ぶつかっていった母。「物事の表面だけで、叱らない。」「子どもを、信じる。」これを信念に子育てをしてきたという両親。その親の思いは、(自分が親になって)今やっと理解できる、とはなわは遠い目をして話していた。
(TechinsightJapan編集部 みやび)