6月11日放送の「中居正広の金曜日のスマたちへ」は、バンクーバー五輪で銅メダルを獲得したフィギュアスケートの高橋大輔選手への密着スペシャルだった。自身の身体の硬さを克服したいという高橋選手。バレエの技術をフィギュアに取り入れようとアドバイスを求め”あの”世界的バレエダンサーのもとを訪れた。
高橋選手がぜひとも会いたいという人はバレエダンサーの熊川哲也。高橋選手は熊川が芸術監督を務めるKバレエカンパニーを安住紳一郎アナウンサーとともに訪れた。もともとフィギュアスケートにはバレエの技術を取り入れることも多いのだが、今回は特にある悩みについて相談したいという理由があった。
あの五輪の舞台に立った彼とは同一人物とは思えないほど、ガチガチに緊張する高橋選手。「熊川さんはストイックすぎて近寄りがたい」と、いつになくおどおどした様子だ。彼にとってはスケートの本番よりも緊張したのかもしれない。
練習中だからとテレビ取材を待たせるという”大物ぶり”を発揮して、いよいよ熊川哲也が登場。とにかくオーラがすごい。
「目が合うと眼ヂカラで負けそう」と、高橋選手。安住アナも「オーラおさえてください、トロンとした目で聞いてください」と懇願した。意外にも熊川は”眠そうな目”をしてそれに応えた。なかなかお茶目な一面も持ち合わせているようである。
さて、本題である高橋選手の悩みとは身体が硬いことだ。肩が硬く、両手をあげるポーズの時に肩が耳より前に来てしまう。ここでさっそく熊川に肩をやわらかくするストレッチを教えてもらう。次の悩みは「脚が開かない」こと。高橋選手と同じく、右足膝前十字靭帯を損傷したことがある熊川は「膝から開くのではなくて、腰から」と、的確なアドバイスをした。練習を増やすよりもストレッチをたくさんすることで柔らかくなるそうだ。
大物のオーラを出しまくる熊川哲也だが、「フィギュアスケートのスピード感や、空中での滞空時間がすごくて迫力がある」と語った後、「あれだけ助走をつけたら、自分なら8回転ぐらいできるかもしれない」と、高橋選手を挑発するような発言をして笑わせる一幕も見られた。
さらに体が硬くてイナバウアーがうまくできないという高橋選手に対し、荒川静香のイナバウアーのポーズをしてみせる熊川のお茶目な一面に、「絶対、テレビ見ながらやってた」と高橋選手も笑った。
五輪メダリストと世界的バレエダンサー、大物二人の邂逅であるはずだが、画面からは終始、高橋選手の緊張が伝わってきた。熊川哲也のオーラに気圧され続け、「目が合うと、どうしたらいいかわからなかった。カッコイイ、と思って、ちょっと惚れそうだった」と感想を述べた。
メダリストだからといってけして威張らない高橋選手に好感度アップの瞬間だった。バンクーバーでは軽やかなステップで観る者を魅了した高橋選手。今後はバレエの技術をとりいれて、さらにすばらしい演技を見せてくれるだろう。
(TechinsightJapan編集部 大藪春美)