ロックバンドRIZEのJESSE(ジェシー)はロックギタリストCharの息子として知られる。(このような冠は本人は嫌うだろうが、イメージしやすいのであえてつけさせてもらう。) そのJESSEがメンバー内での葛藤、そして自身のギターに向ける思いまで赤裸々に語った。
5月22日放送のラジオ「McDonald’s SOUND IN MY LIFE」にJESSEが出演した時のことだ。彼はRIZEが現メンバーになる前まではギターをあまり練習しなかったことを明かした。
ロックバンドRIZEは5月19日にRIZE with 隼人としてシングル『LAUGH IT OUT』をリリースした。これは市原隼人が主演する映画「ボックス!」のテーマ曲である。あまりメディアに登場しない彼らが、この曲を強力プッシュするために、今月は露出が多いのだ。この日はFMラジオの同番組にボーカル、ギター担当のJESSEが一人で出演した。
番組はいつもの如く、DJの小林克也がアーティストの本音をさぐるトークで迫った。小林はJESSEには、父のCharを引き合いに出して「親父に似てよく喋るんだ」などと盛り上げたのだ。やがてギターはどれくらい練習するのかという話になった時だ。
JESSEは
「ギターが嫌いだったから」と話し出したのである。
話はまず、RIZEのメンバーだったリードギターの中尾宣弘の脱退から始まる。彼は2001年からメンバーに入り、2008年5月に脱退している。その理由に関してJESSEは「80ページくらいの本になるような、それは切ない理由で抜けちゃった」としみじみと言った。メンバー間でのいろいろな葛藤があったようだ。この時点でRIZEにはギタリストがJESSEのみとなった。彼は新たなメンバーを入れずに自分で弾いてみようと考えたのである。
その頃の心境を彼はこう話した。「ボーカルだったので(サイド)ギターは流していた」「ギターが嫌いだった。家にもギターは無く練習しなかった」とまで言ったのだ。
だが、彼は前述のような理由で真剣にギターを弾こうと決心したのである。初めて指にタコができるまで練習をしたという。そうやって3人となったRIZEで行ったLIVEを終了することができた。JESSEはリードギターも自分でやり遂げて感動した。「俺にもやれるんだと思った。生まれて初めてなにかやり遂げるには練習しなければならないことを痛感した」と語る彼は、ギターだけでなく大切なことを学んだようだ。「人はカウチに座ってポテトかじっていてもなにも進歩は無いことに気づいた」ということである。
今、彼は以前のLIVEビデオなどを見ると恥ずかしいという。
そこには歌にもギターにも気持ちが入っていない自分がいるというのだ。
そんな彼とRIZEの実力を実感したのがコカ・コーラゼロのCMソング『ZERO』だった。
中田英寿が出演するCMでキックボクサーや飛行機内の無重力遊泳をするシーンのバックに流れるギターがそれである。
あくまで個人的な嗜好による感想だが、このギターサウンドはロックシーンのトップクラスといえるだろう。
RIZEのこれからがますます楽しみである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)