歌手、俳優と活躍する福山雅治は『ましゃ』と呼ばれることが多い。彼が自らそれを使うことも多く、また、ファンも親しみを込めてそう呼ぶのだ。福山はラジオ番組でこの呼び名には彼の思い出が詰まっている事を語った。
福山雅治を『ましゃ』とするのは呼ぶ時だけではない。それは福山の代名詞として様々に用いられているのである。例えば福山の商品を扱うサイト『ましゃまろ出版社』などもそうだ。大の福山ファンであるタレントの久本雅美が以前、福山と共同で制作した飛び出す絵本は『マチャミ姫とマシャ王子』という題名である。
ファンが運営するブログ名にも『ましゃの・・・・』とされるものが多い。シンプルな呼び名ではあるが、これほどまでに定着しているのだ。ナゼ?誰が?『ましゃ』と呼び始めたのか?その真相を福山自身が語った。
5月23日に放送された「福山雅治のSUZUKI Talking F.M.」でのことだ。福山は、なぜ『ましゃ』と言うのか、その理由を今一度はっきりしておこうと説明したのである。それによると、彼の父親の言動がその発端となるのだ。
福山が小学生で、まだ地元長崎に居たころの話だ。友達から電話がかかってくると父親が出て対応する事が多かった。友達が「まさはるくんは居ますか?」と聞くと父親はなぜか決まって「まさはるはおらんけど、『ましゃ』ならおる」と言うのだ。友達も仕方なく「じゃあ、『ましゃ』をお願いします」と応じるしかなかったという。この頃から彼は『ましゃ』と呼ばれるようになったのである。
その父親も彼の高校卒業後に他界している。福山は懐かしそうにこのエピソードを話したのだった。
長崎に限らず、九州、特に福岡、佐賀、長崎、熊本あたりでは「さ行」の発音を苦手とする傾向にある。例えば、博多出身の武田鉄矢のモノマネで「せんせい」を「しぇんしぇい」と言う芸人がいるが、あれである。福山の父もやはり「さ行」が苦手だったと彼も話していた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)