日本中が痛恨の溜息をもらしたバンクーバーでの無念。試合翌日にその心境を吐露した上村だったが、それから一ヶ月半近く更新されていなかった彼女のブログに、久々に元気な声が帰ってきた。
「答えのない答えは 考えないほうがいいのか。もしくは、開き直ったら楽になれるのか。」とまで肩を落としたバンクーバー五輪。「これはこれで、しっかり受けとめて また、歩いて行けばいい。そう思いました。」と自分を納得させ、前向きに歩き出そうとする健気さが痛いほど伺えた試合翌日のブログ。全日本選手権ではバンクーバーの雪辱を果たせたとは言えど、彼女自身のリアルな想いがイマイチ伝わってこなかった。
4月。本格的な春の訪れとともに、上村自身吹っ切れた様子で久々のブログ更新と相成った。
「オリンピックのモーグルから 旦那さんのアルペン競技をみるまでの1週間がこの4月を迎えた今日までの中で、一番のんびりとゆったりと過ごせた時間ですねぇ。」と上村。なんと、悔し涙にくれていたのかと思いきや、意外とリラックスして過ごしていた様子。今となって文章にしてしまえば簡単かもしれないが、様々に絡み合った想いや4位という結果などと折り合いをつけるに至っては、上村自身気持ちの壁を越えたに違いないことは想像に難くない。
全日本選手権以降スキーから離れていたという上村は、その後のスノーイベントで、子供たちと共に和気藹々とスキーを楽しんだ様子で、スキーを履くことの楽しさを改めて実感したようだ。上村を目標として頑張っているかわいい後輩たちのためにも、上村にはまだまだモーグルを続けていってもらいたい。
「この4月も、まだまだノンストップ」と書く上村。忙しくも着実に次の目標を見据えて動き出そうとしている様子が伝わってくる。
久々のオフだったのか、たまたま見たという「目黒川の綺麗な桜」。この可憐でありながら力強い花の如く邁進していってほしいものだ。「引退」という言葉はまだ彼女には似合わない。
(TechinsightJapan編集部 田村圭)