人気上昇中のロックバンド9mm Parabellum Bulletのドラムス『かみじょうちひろ』はなかなか感情を出さず、クールなことで知られる。そんな彼がFMラジオに出演した。ところがそのDJがあの小林克也だったのだ。
なんとかかみじょうとのトークを盛り上げようとする小林克也。熱い男とクールな男。その意外な結末とは。
これは4月24日放送のFM番組『SOUND IN MY LIFE』で実際に行われたものだ。
ゲストは9mm Parabellum Bullet(キューミリ・パラベラム・バレット)の滝善充(ギター)とかみじょうちひろ(ドラムス)である。
9mm(名称短縮)はシングル『命ノゼンマイ』(2010年1月6日発売)、 アルバム『Revolutionary』(2010年4月21日発売)を出して話題も高まっている。
その歌詞は「文学的である」と新聞などの批評でも注目されながら、対照的にバンドサウンドを駆使した迫力の演奏が持ち味だ。
そんな9mmの結成の発端でもあるドラムスのかみじょうは、
『メディアなどでは、基本パーソナリティーに質問をされない限り、言葉を発さない』
ことが特徴とされるほどクールなイメージで知られるのだ。
それを知っているDJの小林克也は
「いつも、そんなにおとなしいの?」
「ロックバンドだからもっと、はじけるかと思ってたけど」
というような内容をトークの随所に入れてくるのだった。
かみじょうもまったく、話さないわけではなく質問には淡々と答えた。
「いつ頃から音楽でやっていこうと思っていたの?」
という小林の質問には
まずギターの滝が
「小学校から音楽で食っていこうと思っていましたね」
と答えて小林を感心させた。
すると、かみじょうが
「ガンダムとかエヴァンゲリオンを作りたくてそっち方面に就職したけど。なぜか今は音楽やってますね」
とこの日一番かと思いわれる長いフレーズを口にしたのだ。
さらに、小林が盛り上げようと
「9mmにお願いがあるんだけど!名前が長いんで短くして欲しいんだよね!?」
と言い出した。
「今日は、それを分かってもらおうとホントは短い名前のTシャツを着てこようと思ったんだ。『ゆず』ってのを・・・」
と彼流のジョークを飛ばすと
「短いですね!」
と滝が笑いながら答えた。
しかし、話題は続かずに不発に終わったのだ。
小林は最後まで納得いくほどには、かみじょうを盛り上げられなかった。
しかし、エンディングとなった時に彼は最後の手段に出たのだ。
小林は公開スタジオの外から見ているファンたちに叫んだ。
「かみじょうくんは恥ずかしくて、みんなの顔が見れないというので!
みんなが拍手して笑顔を見せてくれたら(かみじょうくんも)見てくれるから!」
とファンたちに呼びかけると
「カミジョー!カミジョー!カミジョー!」
と手拍子を打ちながらファンをあおった。
これにはかみじょうもたまらずに
「なんなんですか!?すごいですね、この番組!」
といって驚きを露にしていた。
「ちょっと、顔が赤くなってるんじゃない!」
と小林は言いながらさらに
「カミジョー!カミジョー!カミジョー!」
と連呼しながら番組は終わっていった。
人気ロックバンドにこのムチャブリが出来るDJはそうはいないだろう。
DJ歴40年の小林克也だからできた離れ業だ。
今回の勝負、小林克也の貫禄勝ちというところだろう。
9mmファンにとっても、小林がかみじょうの素顔を引き出した点は評価できるのではないだろうか。
(TechinsightJapan 編集部 真紀和泉)