エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン】龍馬伝にライバル心?歌舞伎界の竜馬「こっちの方が絶対イイ」

2月から始まった二月花形歌舞伎(博多座)の事前会見が1月に行われた時のことだ。演目「竜馬がゆく」とNHK大河「龍馬伝」について聞かれた市川亀治郎が、「こっちの方がイイ」と話した。ハッキリと言い切るその自信はどこからくるのか?

博多座で開催されている二月花形歌舞伎には
歌舞伎役者の、市川染五郎、市川亀治郎、中村獅童らが出演している。
舞台は昼の部と夜の部で演目も違っており、
昼の部は歌舞伎本来の魅力満載の演目である。
こちらは市川亀治郎が中心となり男女の情念を演じる。

夜の部は中村獅童が番場の忠太郎を演じる「瞼の母」も見ものだが、
なんといっても「竜馬がゆく」に注目が集まるところだ。
坂本竜馬を演じるのは市川染五郎である。

NHK大河で龍馬伝が放送されて、話題となっている時だけに意識して「竜馬がゆく」を持ってきたことは否めないだろう。

1月に行われた会見で記者から
「龍馬伝が人気ですが、『竜馬がゆく』からなにかコメントは」
と問われて市川亀治郎が答えた。
「染五郎の竜馬の方が絶対にいいですから」
と彼はキッパリと言ってのけた。
竜馬役の市川染五郎も同席していたので気を利かせたこともあるだろう。
しかし、その自信に満ちた答えには理由があるのだ。

2003年のことだ、
テレビ東京開局40周年記念番組「竜馬がゆく」
では市川染五郎が竜馬を演じたのである。
同番組は2日間、約9時間に渡る大作だった。

キャストも
おりょうに内山理名、お田鶴様に井川遥、寺田屋お登勢に若村麻由美
そして、大浦お慶に松たか子。
と当時の人気女優でヒロインを固めたことでも話題となった。
なにより市川染五郎の坂本竜馬がしっくりきており
違和感がない竜馬を演じたのである。
彼の好演で番組は長時間でありながら息をもつかせぬ展開となり評価も高かったのだ。

つまり、竜馬としては染五郎が「龍馬伝」の先輩にあたるわけである。
そうした経緯も含めて市川亀治郎の自信あふれるコメントとなったと思われる。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)