「金よりも価値のある銀メダルだったのかもしれない。」そう感じ始めている日本人は大勢いるのではないだろうか。女子フィギュアの浅田真央選手が、フジテレビ系列のFNNスーパーニュースに生出演して現在の心境を語った。途中、浅田選手に質問をする安藤優子キャスターが涙ぐむ場面も。そして浅田選手がフリー直前まで聴いていた曲はそうあの人の曲だった。
銀メダル確定後の号泣から一転、バンクーバーのフジテレビ特設スタジオに現れた浅田選手にはいつもの”真央スマイル”が戻っていた。
キム・ヨナ選手の演技中、ずっとイヤホンでなにかを聞いていた浅田選手。安藤キャスターから何を聞いていたのかと質問された。
答えは”浜崎あゆみ”だった。
残念ながら曲名までは思い出せないとのことだったが、”自分”との闘いを目前に控え、聴いていたのが浜崎あゆみの曲と聞いて納得した人は多かったのではないだろうか。
”強く願うことが大切。”
フリー前夜、あるフィギュア関係者は「あとは金が欲しいと強く願った方が勝つ」とコメントしていた。
”闘った者こそ涙することができる。”
まさに銀メダル確定直後の浅田選手の涙は見る者の胸を強く打った。
いずれも浜崎あゆみがこれまでの楽曲のなかで伝え続けてきたメッセージだ。曲名を思い出せないと語った浅田選手ではあったが、これらのメッセージで自分自身を直前まで励まし続けていたことは想像に難くない。
生出演のインタビューでは、感極まって安藤優子キャスターが思わず涙ぐみ、木村太郎氏に「しっかりしてくださいよ」と背中をさすられる場面も見られた。
この生出演を見て、安藤キャスターでなくても涙した視聴者は多かっただろう。たしかに金メダルではない。しかし、浅田選手が日本列島にもたらした感動はメダルの色では計れないほど大きなものだ。
さらに次回、ロシア・ソチでの冬季五輪への意欲も見せてくれた浅田選手。4年後も我々に涙と感動を届けてくれることだろう。
(TechinsightJapan編集部 村上あい)