2009年にフォークグループ「アリス」が活動再開を宣言して全国ツアーを行った。1971年に結成して以来支持してくれたファンや、新たな世代のファンらがライブに訪れた。メンバーの堀内孝雄は今回のツアーで初めての体験をしたことを明かした。
アリスの堀内孝雄が2月8日のテレビ「ごきげんよう」に出演した。
彼は、昨年行ったアリスの全国ツアーについて話したのだが、その内容にはスタジオ中が感動した。
アリスは昨年7月にフォークの殿堂と呼ばれた「神田共立講堂」から全国ツアーを開始した。
同会場はこれまで30年以上も一般に貸し出していなかった。
伝説のフォークグループ、アリスの為に特別許可が下りたのだ。
ここでは、アリス3人だけの演奏を行うという当時を髣髴とさせるライブを行った。
その後、一気に全国36箇所40本のライブを行い、最後は武道館でツアーを終えた。
堀内は
「『ありがとう!』『サンキュッ!』、言い続けましたね」
とツアーを振り返る。
なかでも彼が驚いたのは観客の反応だったという。
「ほとんどの会場で、最後にアンコールを歌い終って
BGMが流れても誰も帰らないのよ」
アリスの三人は舞台袖に下がって、もはやアンコール曲もつきていた。
「普通、BGMが流れると帰るでしょう?誰も帰らない・・・」
そんな観客を舞台袖からそっと見ていた彼らは予期せぬ光景を見たのだ。
「誰もいないステージに向かって、半数くらいの人が駆け寄って来て・・
『アリスーー。ありがとうーー』
ってステージに向かって叫ぶんですよ」
と堀内はその情景を思いし出していた。
そして、彼は
「長くやってる歴史は大事だと思いました。まんざらじゃないって」
「『ありがとう』と、そして『生きてて良かった』と思いました」
と語った。
堀内孝雄にはお孫さんが二人もいるのだ。
ファンには彼よりも年上の方も少なくなく、中には三代で来た人もいるという。
まさに歴史を感じるツアーだったのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)