お笑い界の大御所である笑福亭鶴瓶と今田耕司による本音トークが、正月に放送された番組で紹介された。「鶴瓶VS未知数芸人」の中で今田の車で移動する間のトークが収録されていたのだ。正月番組のノリもあったのだろう、かなり過激なお笑い談義となった。
運転手は今田耕司、助手席に鶴瓶という状態で車が走り出し、話が始まった。まずは、鶴瓶が気になる芸人の話を始めた。
鶴瓶「サバンナがおもろい。高橋はもちろんやけど八木がおもろいね」
今田「八木、独特ですね」
鶴瓶「あんなん、見たこと無いワ」
今田「サバンナは、高橋は今年行くと思うんすよね」
どうやら、サバンナは八木、高橋ともに今年気になる芸人のようだ。
他にも気になる芸人の名が次々と出てきた。
鶴瓶「高橋とか後藤とか上手いのよ」
後藤とはフットボールアワーの後藤輝基である。
今田「ブラックマヨネーズもスゴイおもろいですね」
鶴瓶「ブラマヨもおもろい。昔あんな人いなかったよ!昔の人が見たらビックリするんちゃう」
「おもろない人多いやんか・・。そこに立ったらおもろいけど・・・」
と鶴瓶がベテラン芸人に対する不満をつい口にした。
今田「今のコは器用ですよね」
鶴瓶「絡まなあかんから、絡むのもちゃんとしよるし」
今田「なんでもできますもんね」
鶴瓶「なんでもしよるもんな」
今の若手芸人はバラエティでも対応せねばならないので器用さが必要なのだ。
やがて、話は『芸人から見た芸人』について語られる。
ここらあたりから、普段はまず聞かれないプロの会話となってくる。
鶴瓶「くまだまさしとか(レイザーラモン)RGとか・・」
「こいつが『おもろいと思ってる』ところを探したら(自分が)おもろいやんか・・」
鶴瓶は芸人のお笑いを見るときに、たとえ劇場の人が笑って無くてもそれを判断基準とはしない。
自分が『ああ、コイツここがおもろいと思ってる・・』と考えながら見るというのだ。
やがて二人は、世間の見るお笑いと芸人の見るお笑いの違いについて語った。
鶴瓶「万人はおもろないと思うても、やっぱ(自分は)おもろいからね」
今田「身内で「おもしろい!」って言ってた人は絶対出てくる」
というのである。
例えば木村祐一やサバンナ高橋、有吉弘行なんかは世間は理解しにくいところから出てきたのだ。
鶴瓶「ぼやいてね、『何で売れへんねん』って思ってる奴はおもろないねん!ホンマに」
「それと、人がいい奴は出てくるな、みんなから愛されているんや」
「鳩山来留夫もそうやと思う」
今田「愛されてますもんね」
と、昨年後半にブレイクした鳩山来留夫の名も出た。
テンションが上がってきた二人はますます過激になってきた。
鶴瓶「世間が知ってる笑いっていうのはホンマ大した事ないと思うわ」
今田「面白いて思ってる人でも、世の中の人は平気で面白くないとかも言いますしね」
鶴瓶「で、みんなが『おもろい』言い出したら、『おもろい』言い出すのよ」
と言い切ったのだ。
確かに、今のお笑いブームを支える番組では面白さよりも、人気若手芸人が目的となっている面がある。
お笑いは二の次というファンも少なくないのは事実だ。
このようなお笑いファンを批判するような内容を普段はなかなか聞くことはできない。
本当にお笑いを愛する二人ならではの会話だった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)