「ロンドン・ブリッジ・エクスペリエンスとロンドン・トゥーム」が欠員を埋めるためにゾンビを募集したところ、応募者が殺到したという。年俸3万ポンド（約460万円）でゾンビを演じる仕事だが、応募者が多数に上った背景には、現在の高い失業率があるとも考えられている。

ロンドン・ブリッジ・エクスペリエンスとロンドン・トゥーム（London Bridge Experience and London Tombs）といえば、3年前にオープンし、昨年、英国で最も恐ろしいアトラクションに選ばれたことで入場者が急増した人気スポット。ヘルメットをかぶらされ、一列になって暗く長い地下を歩いていくと、あちこちに潜んでいるゾンビが突然襲いかかってくる。絶叫して跳び上がること必至であるとのもっぱらの評判である。オーディションでは狭き門をくぐるために、自前の衣装に身を包んだ候補者たちが、人をびっくりさせる登場の仕方などを競い合うのだという。

さて、ゾンビといえば、急逝したマイケル・ジャクソンのスリラー。墓場から甦るゾンビを従え、マイケルが切れのあるダンスを見せた。ロンドン公演は結局実現しなかったが、バックダンサーになるための倍率は、やはり非常に高かった模様である。応募したのは約5,000人、書類審査を通過した500人がオーディションに臨み、12人が選ばれたと伝えられている。

ロンドン・ブリッジ・エクスペリエンスとロンドン・トゥームには、たった1人のゾンビの座をかけて50人以上の応募があったというが、これを多いと見るか少ないと見るかは、見方の分かれるところでもあるだろう。
（TechinsightJapan編集部　田中箇）