バンクシーの作品が展示されていた。
同ギャラリーは英ニュースメディア『BBC』に対し、強盗事件が発生した際に180万ポンド(約3億3000万円)以上の値が付く作品が展示されていたと明かしている。ギャラリーの支配人リンドール・メフメタジ氏(Lindor Mehmetaj)は、ギャラリーに到着した際、ガラスが割れ、バンクシーの作品が消えているのを発見し、「非常に恐怖を感じた」と語った。
リンドール氏は9日の朝、警察に通報した。その後、作品が回収されたという知らせを聞いた際「驚きとともに信じられない思いだった」と述べている。作品は現在、ギャラリー内の目立たないオフィスに警察の証拠袋に包まれて保管されており、リンドール氏はこの数日間を「完全に異常な状況だ」と表現した。
また、リンドール氏は強盗事件後、バンクシーと連絡を取ったかどうか尋ねられた際に「お答えすることはできません」とコメントを控えた。
「風船と少女」については、ボーンマス大学の芸術専門家ポー・ゴフ教授(Paugh Gough)が以下のように述べている。
「風船と少女は、バンクシーの最も象徴的な作品です。2017年には、規模は大きくないものの(2,000人が対象)、英国人による投票でその年の最も人気のある絵画に選ばれ、JMWターナーやジョン・コンスタブルなどの他の有名な英国人画家の作品を上回りました。」
2018年には、「風船と少女」のシリーズの一部として知られていた作品がオークションにて100万ポンド(約1億8000万円)以上で落札された後、バンクシー自身が額縁に仕込んでいた隠しシュレッダーが作動し、絵の半分近くが裁断された。このシュレッダー事件以降、バンクシーの作品に対する市場の関心が急速に高まりをみせたが、今回の「風船と少女」の盗難事件やその判決にも注目が集まっている。
画像は『BBC 「Two men charged over stolen Banksy artwork」(Nick Johnson/BBC News)』より
(TechinsightJapan編集部 MM)