米医学ジャーナル誌に、中国の医師らが報告した1歳女児の症例が注目を集めている。女児は頭部が腫れ上がり、病院で診察を受けたところ、頭蓋骨の中に双子として生まれてくるはずだった胎児が成長していたという。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えた。
米医学ジャーナル誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・ケース・リポーツ(American Journal of Case Reports)」に6月21日、中国の1歳女児の症例が掲載され、多くの人を驚かせた。北京大学国際医院の医師らによる今回の報告によると、身長70センチ、体重13.5キロの女児は頭部が急に腫れ上がり、歩くことや立つことも困難になったため入院することになったという。
この時、女児は頭を上げることも困難な状態になり、言葉の発達に遅れが見られ、「ママ」以外の言葉を発することがなかったという。そしてCT検査によって、頭蓋骨の内部に水腫ができており、その中に胎児のような形状のものがあることが判明した。
それは本来、双子として誕生するはずだったもう一人の姉妹が、奇形腫となって成長していたのだ。この症例は「胎児内胎児(FIF)」と呼ばれ、50万人に1人の確率で発生するという。医師らは女児の頭蓋骨内から奇形腫を取り除くため開頭手術を行ったものの、