イギリス人のポール・メイソンさん(Paul Mason)は、身長167センチに対して体重444.5キロ(70ストーン)に達し、かつて「世界で最も体重が重い男性」として知られていた。過食に走ったのは20代の頃で、医師には「40歳より長く生きることができたらラッキー」と言われたが、一時は300キロ以上の減量に成功し、今年で64歳を迎えるという。男性の減量やこれまでの苦悩、これからの夢について、英ニュースメディア『The Sun』などが伝えた。
英サフォーク州イプスウィッチ出身のポール・メイソンさんは2010年、その後の人生を変えることになる胃バイパス術を受けた。最も重かった時の体重が444.5キロだったポールさんは手術前、オムツをつけて寝たきりの生活を送っていた。一日に40本のチョコレートバーを食べ、揚げ物やテイクアウト中心の生活で一日2万カロリーを摂取していたそうで、イギリスの国民保健サービス(NHS)がこの肥満外科手術を許可するまでに約10年を要したという。
そんなポールさんの手術と減量の過程は、米リアリティ番組チャンネル「TLC」の『世界一太った男性(The World’s Fattest Man)』で放送され、ポールさんは2013年、このドキュメンタリーを見た13歳年下のアメリカ人、レベッカ・マウンテンさん(Rebecca Mountain)とオンラインで知り合った。
その後、ポールさんは番組の中でレベッカさんにプロポーズされ、2014年に婚約するとアメリカで一緒に暮らし始めた。またニューヨークの病院で二度、余剰皮膚を切除する手術を受け、体重を120.6キロ(19ストーン)まで落とすことに成功した。
レベッカさんは当時、2人の関係について「私たちは心も体も相性が抜群なの」と語り、全てが順調なように見えた。だが、ポールさんのメンタルヘルスは徐々に悪化していったそうで、