デンマークでマルグレーテ女王(83)の退位式が執り行われ、長男フレデリック10世(55)が新国王として即位した。女王はクリスチャンスボー宮殿で宣言書に署名し、正式に退位した。即位したフレデリック国王は宮殿のバルコニーに現れると、君主として初めてのスピーチをした。その後、国王は涙ぐんで集まった国民に手を振ると、妻のメアリー王妃(51)とのキスを披露した。
現地時間14日、デンマークの首都コペンハーゲンにあるクリスチャンスボー宮殿で、マルグレーテ女王の退位式が執り行われた。
マルグレーテ女王は昨年12月31日に放送されたテレビ演説で、即位52周年にあたる1月14日に退位すると発表した。女王はヨーロッパ最長の在位期間を持つ現職君主で、2022年に英エリザベス女王が崩御後、世界唯一の女性君主となった。
歴史的な退位となったこの日、女王は鮮やかな赤紫色のスーツ姿で宮殿に到着し、国家評議会に出席した。女王は息子のフレデリック10世と孫のクリスチャン王子(18)に見守られながら、宣言書に署名することで正式に退位した。
署名を終えると涙ぐんだ様子で椅子から立ち上がり、「国王陛下万歳!」と新国王の即位を宣言した。
当日は凍えるような寒さにもかかわらず、宮殿前には新国王を祝福するために多くの国民が集まっていた。
しばらくすると宮殿のバルコニーにフレデリック国王が現れ、歓声をあげる人々に手を振った。そして、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相がマイクの前に立ち、