今月8日、米カリフォルニア州の山中を走ってトレーニングしていた女性が子連れの母グマと遭遇してしまった。細い道の奥に大きな体のクマがおり、女性は後ずさりして距離を取ろうとしたが、クマは小走りで追いかけてきたという。女性が必死に大きな声を上げてクマを威嚇する恐怖の映像が話題を呼んでいると、米ニュースメディア『FOX 11 Los Angeles』などが報じた。
話題の動画が撮影されたのは、米カリフォルニア州シエラ・マドレ市にあるハイキングコース「マウント・ウィルソン・トレイル」だ。サン・ガブリエル山脈内に位置するウィルソン山に登れるコースだが、そこでクマと遭遇してしまったローラ・ゴールドさん(Laura Gold)は、「1人でトレイルランニングをしていたときに、見通しの悪い急カーブを曲がったところで母グマと出会ったんです。あと5インチ(約13センチ)でぶつかってしまいそうな距離でした。ぶつからないように急いで止まったので、崖から滑り落ちそうになりましたよ」と当時を振り返る。
当時の様子を撮影した動画には、細い道の先に茶色い大きな母グマがおり、その後ろには小さな子グマが2匹確認できる。母グマはローラさんに気がついて振り向くと、狙いを定めたかのようにカメラに向かって突進を始めた。ローラさんは焦ってしまい一瞬映像が乱れたが、クマはローラさんの少し手前で減速し、様子をうかがうようにゆっくりとローラさんに近づいている。
カメラを構えているローラさんは後ずさりしながら距離を取っており、カーブを曲がると視界からクマの姿が見えなくなった。ローラさんは歩みを止めないクマを威嚇するため、唸り声のような大きな声を出してけん制しようとした。しかしクマは歩きながらまだローラさんを追いかけてくる。
ローラさんは再び大きな声を出し、クマとの距離を確認しながら後ずさりを続ける。子連れのクマは警戒心が強く、ローラさんは子グマの姿を見たときに、自身が非常に危険な状況にあることを認識したという。本などで得たクマ対策の知識をすべて実践しようとしたローラさん。必死で出した大声や、携帯していた笛を思い切り吹いた音が映像から聞こえてくる。笛の音を聞いたクマは一度歩みを止めたが、ローラさんが笛を吹くのをやめると再び近づいてきたため、