王子は「電話を盗聴されることは、誰も望んだりしません」と返した。
この後同氏は、『Sunday People』が2006年に掲載した、ヘンリー王子と当時の恋人チェルシー・デービーさんに関する記事に言及した。その記事では、王子が士官候補生の友人達とストリップクラブで夜遊びをした際、チェルシーさんに似たブロンドヘアのダンサーが客の膝の上で腰を振る“ラップダンス”というサービスを楽しんだと報じた。また記事には、これを知ったチェルシーさんが激怒したとも付け加えていた。
グリーン氏は、この記事の情報源が電話盗聴によるものだという主張に対し「証拠があるのですか? それとも純粋な憶測によるものですか?」と尋ねた。王子はこの記事の内容について「事実とは異なるものだ」と答えている。
この他にも同氏は『Sunday People』が2007年9月に掲載した、ヘンリー王子とチェルシーさんが何度も喧嘩をして危機的状況にあると報じた記事について尋ねた。
すると王子は「その記事自体が怪しかった。私は彼女との関係について、宮殿に相談したことはない。そのような情報を宮殿からの情報源とするのは、信じられないほど疑わしいことだ」と述べた。
グリーン氏が「この記事の情報源は、電話盗聴によるものだと主張するのか」と聞くと、王子は「そうです」と答えて「私は、宮殿の情報筋とされるものは、すべて不法に入手されたものだと言っているのです。宮殿はこの情報を知らなかったはずだ」と続けた。
その後同氏は、このような回答をした王子のことを「彼はこの記事がボイスメールの傍受によるものだという、完全な憶測の世界にいるのです」と批判した。しかし王子は「そんなことはありません。異議を唱えます」と返答している。
反対尋問が終わると、ヘンリー王子は自身の弁護士デヴィッド・シャーボーン氏から、自身について書かれた多くの記事について尋問され、法廷で証拠を提出する経験をどのように感じたかと聞かれた。
この時、王子は涙をこらえるような表情を見せ、感情的になった様子になり、しばらく黙ったままだった。そして一言「大変だった」と答えたという。
王子は午後5時10分に高等裁判所がある建物から姿を現した。沿道には王子をサポートする人々が集まり「ありがとう、ヘンリー!」「私達は、あなたを愛してる!」と王子の勇気ある行動を称える声が飛び交った。
王子は記者からの質問には答えず、無言で手を振ると、待ち受けたレンジローバーに乗って走り去った。
BREAKING: Prince Harry arrives at the High Court to give evidence against the publisher of the Daily Mirror over alleged unlawful information gathering 👇
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— Sky News (@SkyNews) June 7, 2023
画像は『The Prince and Princess of Wales 2016年11月30日付Instagram「Prince Harry delivers a message from The Queen to the people of Barbados as the country celebrates 50 years of Independence」』『Sky News 2023年6月7日付Twitter「Chelsy Davy, a former girlfriend」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)