両親は「ジェイコブは礼儀正しく、面白く、愛される子で、地元の学区ではアメリカンフットボールをしていたよ」と回顧、ジャスティンさんは「どんなに嫌なことがあった日でも、あの子だけが私を笑顔にしてくれた。それは他の誰にもできないことだった」と肩を落として語っていた。
この事故を受け、ジェイコブ君の祖母ダイアナさん(Dianna)は地元テレビ局に「他の子がジェイコブのようにならないよう、どんなことでもするつもりよ」と涙ながらに述べ、ジャスティンさんは次のように訴えた。
「10代の子供たちが携帯電話で何をしているのか、親は監視して欲しい。そしてどうか私の息子に起きたことを、子供たちに話してやって欲しい。みんなに息子について知ってもらいたいからね。」
なおベナドリルは過剰摂取すると、悪心・嘔吐、めまい、頭痛、けいれん、血圧上昇、不整脈、呼吸不全などの中毒症状を起こし、最悪の場合は死に至る。ジャスティンさんは「自分の残りの人生をかけて、ベナドリルのような薬を購入する際の年齢制限を設けるよう、議員に働きかけていきたい。自分が死ぬその日まで挑戦を続けるよ」と強い決意を示し、すでにオハイオ州知事マイク・デワイン氏(Mike DeWine)にメッセージを送ったことを明かした。
さらにジャスティンさんはTikTok側に年齢制限や規制を求めているが、危険なチャレンジで死亡する例は後を絶たず、「SNSと携帯電話で世界は腐ってしまった」「TikTokは米国内で全面禁止にすべき」「両親のことを思うと胸が痛む。子供にSNSは必要ない」「TikTokが悪いのではない。悪いのは親」「親が悪いというのは残酷だし、親を責めるべきではない。子供は何をしでかすか分からないからね」「一緒にいた子供たちもかわいそうだ」といったコメントが寄せられた。
ちなみに今年1月にはアルゼンチンで、12歳の女児が「失神チャレンジ」に挑戦し、ライブ配信中に死亡していた。また2019年にも同じ失神チャレンジで、15歳の少年が脳死状態に陥り、両親は息子の臓器を提供するという苦渋の決断を下していた。
画像は『New York Post 2023年4月17日付「Boy, 13, dead after TikTok ‘Benadryl Challenge,’ grieving dad warns other parents」(Facebook/Justin Stevens)』『ABC 6 2023年4月16日付「Local teen dies attempting Tik Tok challenge, parents warn other families」(Photo courtesy of the Stevens Family)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)