ベトナムでティエットカインは根強い人気がある。
ダンヴァングー病院の副院長であるチャン・フィ・トー医師(Dr.Tran Huy Tho)は「オーさんの寄生虫感染の原因がティエットカインであることを確認しました。もし治療を受けずにいたら、体が麻痺したり後遺症は免れなかったでしょう」と明かし、次のように述べた。
「最近は特に、生のブタを摂取することで起きる『有鉤条虫感染症』で来院する患者が少なくありません。生や加熱が不十分な食事を摂取したり、不衛生な環境、さらに地域によっては生血プリンや生野菜などを食べる習慣があるためです。」
「多くの人は『ティエットカインを食べることでほてった体が鎮まる』と思っていますが、それは全く根拠がありません。また『自家製であれば安全』というのも間違いで、豚やヤギ、アヒルなどどんな動物であっても、生血の中には危険な病原体が含まれています。」
「当院に来院する人の多くは、寄生虫に感染し脳に損傷を受けている状態です。これらの患者に共通することは、他の病院で診察を受けているにもかかわらず、感染症との診断を受けていないということです。その多くはてんかん発作、脳卒中などと間違えられたり、精神疾患患者として精神科病院に送られ、何年も治療を受けているのです。」
「そのためここに来た時には症状が進行し、寄生虫は体や脳をすでに攻撃しています。そして失明したり、けいれん発作など生涯続く後遺症に苦しむことになるのです。」
ちなみに2019年には中国で、加熱不十分の豚肉を食べた43歳の男性の脳や肺などから700超の寄生虫が見つかっていた。男性は1か月ほど頭痛やけいれん発作の症状があったが、病院へ行くのを躊躇し症状が悪化したという。
画像は『Báo Tuổi Trẻ 2023年4月10日付「Bị sán lợn tấn công não vì ăn tiết canh… giải nhiệt」(Ảnh: THANH LOAN)』『Zing 2023年4月11日付「Sán làm tổ trên não vì thích ăn tiết canh giải nhiệt」(Ảnh: Liputan6)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)