海外発!Breaking News

writer : tinsight-iruy

【海外発!Breaking News】アートフェアで570万円相当の作品を壊してしまった女性、平謝りで「この場から消えたい」(米)<動画あり>

年配の女性が指で触れた瞬間にバルーン・ドッグがバランスを崩してガラステーブルの展示台から落ちてしまったという。バルーン・ドッグの見た目は風船でできた犬の姿だが、実際には陶磁器の立体作品だったため床の上で粉々に壊れてしまった。

約570万円相当の作品だったバルーン・ドッグ(画像は『Stephen Gamson 2023年2月19日付Instagram「I was at the VIP art opening for Art Wynwood as I was looking at the art」』のスクリーンショット)

スティーブンさんは「最初はバンクシーのようなパフォーマンス作品かと思いましたが、すぐにこれは不慮の出来事であると気付きました。作品が床に落ちた瞬間、高速道路で事故が起きた時のように大勢の人が集まってきました」と当時を振り返る。スティーブンさんは当時の様子を動画で撮影してInstagramに投稿しており、スタッフらがほうきとちり取りを使って破片を集める様子が映っていた。

スティーブンさんは女性が指で作品に触れたと話しているが、一部報道では女性が移動していた際に足が展示台に触れてしまい、そのはずみで作品が落下したと伝えられている。そのため作品の保険適用対象となり、女性が弁償することはないという。

同フェアに参加していた伊ヴェネツィアのアートギャラリー「Bel-Air Fine Art」でアートアドバイザーを務めるベネディクト・クラッチさん(Bénédicte Caluch)は「年に一度のフェアにおけるこの失態は、青い破片がちり取りを使って掃除される様子をゲストが見物する、まさに“イベント”のようでしたね」と語った。

またベネディクトさんと同じギャラリーで地区マネージャーを務め、今回のアートフェアで展示ブースの管理を担当したセドリック・ボエロさん(Cédric Boero)は「作品を壊してしまった女性は『本当に、本当に申し訳ない。この場から消えてしまいたい』と言っていました。このような象徴的な作品が壊されてしまったことには心が痛みます」と話している。

なおバルーン・ドッグが壊れてしまったのは今回が初めてのことではなく、2016年にも同じくマイアミで誤って破壊されてしまったことがあった。当時のジェフさんは「ちょっとしたアクシデントで壊れてしまったものは、ただの物に過ぎませんから、取り替えることができるのでラッキーですよ」と寛大なコメントを残していた。今回の件についてジェフさんはコメントを公表していない。

一方で見る影もなく粉々になってしまったバルーン・ドッグだが、これらの破片にも価値があると考えるコレクターが現れ、破片を購入したいという声が寄せられているそうだ。

画像は『BBC 2023年2月19日付「Jeff Koons: Visitor breaks iconic Balloon Dog sculpture in Miami」(STEPHEN GAMSON)』『Jeff Koons 2017年8月24日付Instagram「Thrilled to work with Jay-Z to create a 40-foot Balloon Dog for his festival tour.」』『Stephen Gamson 2023年2月19日付Instagram「I was at the VIP art opening for Art Wynwood as I was looking at the art」』『Christie’s 2019年5月16日付Twitter「#AuctionUpdate Jeff Koon’s ‘Rabbit’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

2019年に約100億円で落札されたジェフさんの作品(画像は『Christie’s 2019年5月16日付Twitter「#AuctionUpdate Jeff Koon’s ‘Rabbit’」』のスクリーンショット)

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