罵りながら歩み寄ってきた。怯えたヘンリー王子がキッチンに逃げると、兄は怒りながら追いかけてきたという。
ヘンリー王子は兄を落ち着かせようと水を入れたグラスを手渡し、「ウィリー(ウィリアム王子のニックネーム)、キミがこんな様子じゃ話もできないよ」と伝えたそうだ。
しかしウィリアム王子は怒りが収まらなかったようだ。同著には兄からの身体的暴力を受けたとして、次のように綴られている。
「彼は水を置くと、またしても僕のことを侮辱しながら襲いかかって来た。すべてがあっという間だった。僕の襟をつかんでネックレスを引き裂くと、床に倒した。僕は犬のボウルの上に転がった。ボウルが割れて、その破片が背中に食い込んだ。僕はしばらくその場に横たわり、唖然としていた。そして立ち上がると、兄に『出て行ってくれ』と言ったんだ。」
その後、ウィリアム王子は子供の頃の兄弟喧嘩を引き合いに出して弟に反撃するように促したが、ヘンリー王子はこれを拒否した。
ウィリアム王子は一旦その場を離れたものの、後悔した様子で戻って来ると謝罪し、そして再び部屋を出る際に「このことは、メグ(メーガン妃)に言わなくていい」と言ったそうだ。ヘンリー王子が「僕を攻撃したことを?」と尋ねると、ウィリアム王子は「僕は君を攻撃していないよ。ハロルド(ヘンリー王子の愛称)」と答えたという。
ヘンリー王子はこのことをメーガン妃に話さず、セラピストに相談した。しかしメーガン妃が夫の背中に擦り傷とあざを見つけたために事実を伝えた。すると妃は驚きも怒りもせず、ただとても悲しんでいたという。
現在のところ、この件について王室からのコメントなどは発表されていない。
なお『The Guardian』は、回顧録の内容を入手したことについて「発売前の厳重な警備の元、この本を獲得した」と説明している。
英メディア『Daily Mail Online』によると、5日にスペインの書店で『Spare』が誤って販売されたという。同著はスペイン語で「陰に隠れて」の意味を持つ『En La Sombra』とのタイトルが付けられ、全国チェーンを展開する書店「Casa del Libro」のお勧め本のコーナーに陳列されたが、1時間以内に回収されたそうだ。
『The Guardian』に加え、『Daily Mail Online』と『The Sun』はすでに同著を入手しているという。
回顧録の発売に先駆け、ヘンリー王子は英米のTV司会者からのインタビューに応じている。番組は英国と米国で今月8日に放送される予定だ。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)