フォークランド紛争から40年が経ったことを記念するものとして開催された。
生前のエリザベス女王は、「リメンバランス・デー」にちなんで毎年11月の第2日曜日に開催される戦没者追悼式「リメンバランス・サンデー」を最も重要な行事と考えていたという。
昨年の女王は腰を痛めたことから式典への出席を断念したが、それ以前に欠席したのは、海外ツアー中の4回と妊娠中だった1959年と1963年の2回を含む合計6回のみだった。
女王は第二次世界大戦末期だった1945年2月、18歳で陸軍の女性部隊である補助地方義勇軍(Auxiliary Territorial Service、ATS)に入隊。トラック運転手と整備士になる訓練を受け、英王室初の女性軍属として下級司令官の階級に就いた。君主の地位である英国軍最高指揮官を歴代で最も長く務め、「英王立在郷軍人会」のパトロンを70年間務めた。
この日、ロイヤル・アルバート・ホールの巨大スクリーンでは生前の女王のアーカイブ映像が流された。その中では女王が自身の在位中、軍隊が世界中で「英国の地位と評判に多大な貢献をした」と話す場面もあった。
さらに女王が「フィリップ殿下と私が結婚した時、英国は6年間の戦争に耐え、打ちひしがれながらも勝利を収めたところでした」と述べる映像も流れた。女王がフィリップ王配と結婚したのは、1945年に第二次世界大戦が終結した2年後の1947年11月だった。
映像で生前の女王は、次のように話し続けた。
「フィリップ殿下は極東で英国海軍に従軍し、その頃私はATSで救急車の運転を注意深く学んでいました。戦時中の世代、つまり私の世代は回復力があります。国全体、そしてすべての自由な世界全体を代表し、謙虚な気持ちと喜びをもって、私は皆さんに『ありがとう』と伝えます。」
イベントではイタリアのテノール歌手アンドレア・ボチェッリや俳優兼歌手のルーク・エヴァンス、ミュージカル歌手などが出演した他、英陸軍近衛師団や空軍、海軍の音楽隊による演奏や合唱団によるパフォーマンスが行われた。
画像は『Royal British Legion 2022年11月12日付Twitter「His Majesty The King arrives at the @RoyalAlbertHall」』『The Royal Family 2022年11月12日付Instagram「Tonight, The King and The Queen Consort」』『Royal British Legion 2022年11月12日付Instagram「We hope everyone enjoyed the Royal British Legion Festival of Remembrance this evening.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)