羊たちもそれに合わせて走るのを止めた。ランナーは地元の人だったようでフランス語を話しており、英語しか分からないエレノアさんは簡単なやりとりしかできなかったが、この羊たちはランナーの所有する羊ではなかったようだ。
この羊の群れは迷子になっていたようで、ランナーは近くの牧草地まで羊を導こうとしていたとも明かした。ランナーはエレノアさんとの短い会話を終えると再び走り出し、辛抱強く待っていた羊たちも後を追うように走り出した。羊の群れはばらけることなく走っており、「カランカラン」と首のベルの音を立てながらランナーとともに走り去っていった。
エレノアさんが自身のInstagramアカウントにこの動画を投稿すると、「これは今までで一番クレイジーな光景だ」「ランナーが止まると羊たちもみんな止まって待っているのが面白い」「最終的にどうなったのかすごく気になる」「このランナーは選ばれし者だね」など驚きや笑いの声が多数届いた。
羊は目の前のものをリーダーと認識してついていく習性を持っており、群れの1頭がどこかへ動き出せば他の羊たちはそのあとを自然についていくという。仮に動き出した1頭が崖を飛び越えるという危険な行動をしたとしても、羊は同じように崖を飛び越えてついていくそうだ。今回の場合は迷子になっていた羊の群れが偶然通りかかったランナーをリーダーと認識したようで、ランナーが立ち止まれば一緒に止まり、ランナーが走り出せばそのままついていったのだ。
なおこの羊たちが無事に飼い主のもとへ帰ることができたのかは明らかになっていない。しかし動画を見て分かるように羊たちの背中にはマークが付けられており、これはどこの牧場の羊か判別するためのもので、「近くの集落を聞いて回ればすぐに飼い主が見つかると思います」とエレノアさんはコメントを残している。
画像は『Eleanor Scholz 2022年9月9日付Instagram「One of the best things I’ve seen.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)