イギリスのホスピスで緩和ケアを受けていた68歳女性は、つい最近まで毎日触れ合ってきた愛馬と別れもできずにこの世を去るのかと失意の底にあった。しかしホスピスのスタッフらの計らいで、生あるうちに対面を果たすことができたという。ベッドから起き上がれないほど衰弱していた女性だったが、愛馬の姿を見ると笑顔を見せ、感動的な再会に周囲は目に涙を浮かべたと『Liverpool Echo』などが伝えている。
イギリス在住のジャン・ホールマンさん(Jan Holman、68)は今年の夏、病院で診察を受けるとそのまま入院することになってしまった。病院で治療を受けていたが回復の見込みがないと分かり、入院から4週間後にチェシャー州チェスターのホスピス「Hospice of the Good Shepherd」に転院した。
ホスピスとは、死が迫っている患者の痛みや不安を和らげる緩和ケアを行う施設である。病名は明かされていないが、余命僅かとなったジャンさんはホスピスで最後の時を過ごすこととなったのだ。
診察を受けてからすぐに入院したジャンさんだったが、最初の4週間はパンデミックの影響で面会制限があり夫のデニスさん(Dennis)にすら会えない状況だった。
さらに一緒に暮らしていたキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの愛犬“モンティ(Monty)”と“ローリー(Rowley)”、毎日乗馬して触れ合っていた愛馬“ボブ(Bob)”にも会うことができず、深い孤独と悲しみを胸にホスピスでの時間を過ごしていた。
そんなジャンさんの姿を見たホスピスのスタッフたちは、