アスリートにとって表彰台で受け取るメダルは一生の宝物と言っても過言ではないはずだ。今年開催された2020年東京オリンピックの女子やり投げの競技で銀メダリストになったポーランドの選手が、そのメダルを重病に苦しむ乳児のために競売にかけることを決意した。『New York Post』『The Globe and Mail』などが伝えている。
東京オリンピック・陸上女子やり投げ競技でポーランドのマリア・アンドレイチク選手(Maria Andrejczyk、25)が見事銀メダルを獲得した。その数日後の8月11日、マリア選手は自国で心臓疾患の「総肺静脈還流異常症(TAPVC)」に苦しむ生後8か月のミロシェク・マリサ君(Miloszek Malysa)の治療費のために自分の銀メダルを競売にかけることをFacebookで公表した。
ミロシェク君は米国スタンフォード大学医療センターで緊急に手術を受けなければならず、約150万ズウォティ(約4200万円)の渡航費と治療費が必要だった。『New York Post』によると、その半分はミロシェク君の家族が募金活動ですでに調達しており、マリア選手は残りの半分を補うために自分のメダルを役立てようと思ったようだ。
実はマリア選手、自身も2018年に骨のがんである骨肉腫に苦しんでいた過去があった。マリア選手は手術を受けたもののその後の化学療法は行わず、翌2019年には東京オリンピックに向けてトレーニングを再開していたという。そんな必死の思いで手に入れた銀メダルをミロシェク君のために役立てようと思った彼女は、