世界には特定の食べ物を口にしないことを信条にしたり、一定期間断食を行う宗教が多々ある。このほど宗教上の理由で断食を行っていたロシアのある女性が、「広告があまりにも魅力的だった」という理由でマクドナルドのチーズバーガーを口にしてしまったという。女性は自制心のせいではなくマクドナルド側が悪いと主張し、裁判にまでもつれ込む事態に発展した。『New York Post』などが伝えている。
ロシア首都モスクワにあるザモスクヴォレツキー裁判所によると、シベリアのオムスク市出身のクセニア・オフシアンニコワさん(Ksenia Ovchinnikova)が「マクドナルドの広告が魅力的すぎて、宗教ルールの遵守に失敗した」としてマクドナルドを訴えたという。
クセニアさんはクリスチャンだが、キリスト教ではキリストの復活祭(イースター)の前日までの46日間から日曜日を除いた40日間を“四旬節”と呼ぶ。この期間にはキリストの受難を想起し、自身の罪を改めるための祈りや断食を行う自粛期間とされている。断食と言っても全く食事を食べないのではなく、食事量を減らしたり(大斎)、肉類を食べない(小斎)などの方法で断食を行う。
クセニアさんも四旬節に断食を行っていた2019年の4月、オムスク市のカール・マルクス通りを歩いていた際に“チーズバーガー”と“チキンマックナゲット”を宣伝する広告が目に入った。
実はもともとファストフードが大好きだったというクセニアさん。断食で色々と我慢が続いていたこの時期に美味しそうな広告を見てしまい、