オランダから南アフリカのサファリツアーに参加した4歳男児が、睡眠中に「モザンビーク・スピッティング・コブラ(Mozambique Spitting Cobra)」に噛まれ重傷を負った。このコブラは南アフリカではよく見られ、猛毒を持つ“非常に危険なカテゴリー”に分類されている。メディカルジャーナル『JPRAS Open』に投稿されたケースを『TimesLIVE』などが伝えた。
平均体長1メートルほどの「モザンビーク・スピッティング・コブラ」は、神経細胞を侵す猛毒を持つことで知られており、噛まれると神経系に作用して患部が腫れ、麻痺などを引き起こす。また敵の目を狙って猛毒を3メートル先まで噴射することもあり、視力障害や失明に繋がるケースもある。
そんな危険なコブラに、オランダ人の4歳男児が噛まれ重傷を負った。男児は家族と一緒にサファリツアーに参加しており、睡眠中に右目のすぐ下を噛まれたという。
男児は地元の病院に搬送されて抗毒素を投与され、12日間の入院を経てオランダのユトレヒト大学病院のメディカルセンターに転院した。
同センターで治療にあたったウィレム・リンケル医師(Willem Rinkel)によると、男児は右頬が麻痺し、右下瞼の筋肉が弛緩しており、顔が腫れて激痛に苦しんでいたという。
リンケル医師は「男児はコブラの神経毒により顔の一部が麻痺していました。もし眠っていなかったら、失明していた可能性もあるでしょう」と明かし、