認知症の影響で一日の記憶すら保てなくなった91歳の男性は、毎日午後になると決まって家の前にある庭へ向かう。その理由は毎日、家に訪れる子ども達と楽しい時間を共有するためだ。子ども達の顔を覚えていなくても“楽しい”という感情は心に留まっており、1人暮らしをする男性の生活に彩りをもたらしている。『CBS News』などが伝えた。
米ルイジアナ州ヴィデーリア在住のジーン・マギーさん(Gene McGehee、91)のところには、午後になると道路の反対側にある託児所から子ども達が遊びにくる。毎日子ども達を引率する先生のメーガン・ヌニェスさん(Megan Nunez)は「ジーンさんはいつも私に名前を尋ねるのです」と話す。
ジーンさんは認知症を患っており、昔の写真を見ても自分だと認識できないほど症状は進行してしまっている。さらに夜眠りにつき一晩を明かすと、昨日の記憶は跡形も無く消え去ってしまう。
毎日遊びに来てくれる子ども達の顔や名前、もちろんメーガンさんのことも覚えられず、いつも初対面の挨拶を交わすという。しかしそこには笑い声が響き渡り、毎日1時間ほど共に過ごすジーンさんと子ども達の顔には笑顔が溢れている。
この心温まる交流は3年も続いており、