今から約1年前、米アーカンソー州の6歳の男の子がダウン症を患う生後1か月半の弟に、ダン+シェイとジャスティン・ビーバーのコラボ曲『10,000 アワーズ』を歌って聴かせる動画が世界中を駆けめぐった。多くの人に愛を届けた兄弟のその後を、『InspireMore.com』『The Western Journal』などが伝えている。
米アーカンソー州カボットに暮らすニコール・パウエルさん(Nicole Powell、30)とジェイジェイ・ グリーブスさん(JJ Grieves、40)には現在、10歳(男)、7歳(男)、3歳(女)、2歳(女)、1歳(男)の5人の子供がいる。
5人目のトリップ君(Tripp)は今月21日で1歳2か月を迎えるが、ニコールさんは妊娠中の検査で医師に「心臓に疾患がありダウン症を患っているので中絶したほうがいい」と告げられたという。
ニコールさんは当時のことを「あの頃の私はダウン症について全く知識がなく、将来のことを考えると怖くて仕方なかった。だから最悪のケースばかり考えていたの」と振り返り、妊娠継続を決めたきっかけについてこう語った。
「私の迷いを吹っ切らせてくれたのは、次男レイス(Rayce、7)の言葉だったの。」
「実は息子2人に『生まれてくる子は普通とちょっと違うけど、あなたたちの弟であることには変わらないからね』と話をしたの。するとレイスが『僕たちはみんな違うでしょう』と言ったのよ。あの言葉で『そうだ。私たちは大丈夫!』と思えたの。」
「それに4人の子供たちはとても仲良しだったから、『ダウン症の子が生まれても、分け隔てなく育てればいい。兄姉たちにも他の子と同じように弟にたくさんの愛情を注いでもらおう』と気持ちを切り替えることができたの。」
こうして2019年11月21日、トリップ君は帝王切開によって誕生し家族の仲間入りをした。心臓に問題がないことも判明しひと安心した一家は新しい命の誕生に歓喜し、日に日にダウン症についての理解を深めていった。
二コールさんはその後、「ダウン症児について正しく理解をしてもらいたい」とFacebookグループ『TeamTripp』を立ち上げ、