エリザベス女王(94)が、7か月ぶりに王室の敷地外に出て公務を行った。女王は孫のウィリアム王子(38)に付き添われ、英国での新型コロナウイルス感染症対策に取り組む科学者達を訪問した。女王が王宮の外で公務を行うのは、今年3月に行われたコモンウェルス・デー以来となる。
現地時間15日午前、エリザベス女王がウィリアム王子と共に英ソールズベリー近くのポートンダウン施設にある「防衛科学研究所(Defence Science and Technology Laboratory)」を訪問した。
2人は研究所で、2018年に起きた化学兵器の神経剤「ノビチョク」によるロシアの元スパイ親子の毒殺未遂事件(ノビチョク事件)に対応した科学者らと対面した。現在彼らは、英国内での新型コロナウイルス対策にも取り組んでいる。
エリザベス女王が王宮の外で公務を行うのは、3月9日にウェストミンスター寺院で行われたコモンウェルス・デー以来7か月ぶりとなる。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、女王は3月にバッキンガム宮殿からウィンザー城へと住居を移していた。
ロックダウン中はビデオ通話でオンライン公務を行ったほか、女王の公式誕生日を祝う祝賀式典「トゥルーピング・ザ・カラー」や、NHS(国民保健サービス)への寄付金を集めたトム・ムーア卿への勲章授与式などはウィンザー城の敷地内でこぢんまりと行われた。
この日、研究所に到着した女王は来客名簿に名前を記入し「これで、私達が来たことが証明されましたね」と笑顔で語ったという。
今回の訪問に先立ち、