現在の状況が1940年に妹のマーガレット王女とともにウィンザーから行った初めての演説を思い出させると明かした。第2次世界大戦時は安全確保のため疎開で家族がバラバラになることがあったが、そんな当時の状況と愛する家族を感染から守るために“社会的距離”を取らなければならない現在を重ね、辛い決断ではあるが「当時も今もこれが取るべき正しい行動であることを、私達は心の底では理解している」と人々に語りかけた。
最後には、今後もまだ耐える日々が続くかもしれないが、やがて今よりもよい日々が訪れる、家族や友達と会える日もまたやってくる、「私はあなたとまたお会いします(We will meet again.)」と締めくくった。最後のフレーズは、戦時中に英国でヒットした『We will meet again』から引用したと思われ、ここでも第2次世界大戦下と現在の状況を重ねるエリザベス女王であった。
このたび公式SNSでも公開された女王の演説は、「心に響く素晴らしいスピーチ」「エリザベス女王は最高の君主」「涙があふれ出てしまった」と英国だけでなく世界中のあらゆる地域の人々の間で感動を呼び、Instagramの動画再生回数は現在250万回を超えている。
ちなみにエリザベス女王の即位から68年になるが、毎年恒例のクリスマススピーチと英国議会の新会期に行う演説を除くと、このように女王が特別なスピーチを行うのは今回が5回目である。過去には湾岸戦争やダイアナ妃および母エリザベス皇太后の死、そして自身の即位60周年の際に演説を行った。
画像は『The Royal Family 2020年4月5日付Instagram「Her Majesty The Queen addresses the UK and Commonwealth in a special broadcast recorded at Windsor Castle.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)