「俺がまだ有名になる以前のごく普通の黒人だった時に感じた気持ちを思い出すよ。レストランに行くと周囲がまるでいまにも俺が物を盗むんじゃないかって目で見てくるんだ」と明かし、「階級、人種差別だけでなく保護主義など、全てにおいて『こいつはここに収まるべき』と決めつけることは間違っている」と主張した。
カニエはトランプ大統領を支持しているが、彼に投票していたわけではない。それ以前に有権者登録すらしていないこともインタビューで暴露している。カニエとトランプ大統領は2018年10月にホワイトハウスで顔を合わせ、減税や刑務所改革、精神疾患や人種差別について討論した。その後の2019年4月、カニエはTwitterで「お前達はトランプに賛成しなくてもいいが、俺をトランプ嫌いにさせることはできないよ。俺達はドラゴンのようなエネルギーを持つ同士。彼は俺の兄弟。みんな愛している。俺は誰のやることにも賛同しないし、それが“個人主義”のあるべき姿だ。俺達は個々の考えを持つ権利がある」とツイートしていた。
またカニエがトランプ大統領を支持する理由の一つとして、昨年7月にスウェーデンにて暴行容疑で身柄を拘束されたカニエの同士、ラッパーのエイサップ・ロッキーの解放に前向きに対応してくれたことも関係している。エイサップ・ロッキーはスウェーデン公演の滞在期間、道端で喧嘩に巻き込まれその暴行現場で捕らえられてしまった。エイサップは正当防衛上の行動であったことを主張するも拘束され、カニエを含む多くのラッパーがエイサップ解放を唱えた。トランプ大統領はカニエの申し出を受け、スウェーデンのステファン・ロベーン(Stefan Lofven)首相にエイサップ解放を求めて動いていた。
(TechinsightJapan編集部 MIE)