マクドナルドがアイスランド国内にある店舗を全てクローズしたのは、今から10年前の2009年10月31日のことだった。アイスランドでは1993年9月に第1号店をオープンし3店舗を展開していたが、2008年の世界的金融危機の影響を受け、採算が取れなくなって撤退に追い込まれた。この国内のマクドナルド営業最後の日に、ある男性が「チーズバーガーとフライドポテトは本当に腐らないのか」という実験をすべく商品を購入。それから10年が経過した。
ヒェルトゥル・スマウラソンさん(Hjörtur Smárason)は今から10年前、「マクドナルドの商品は腐ることがない」という噂を確かめたくて、同店のアイスランド最後の営業日にチーズバーガーとフライドポテトを購入した。ヒェルトゥルさんはこれをビニール袋に入れて3年間自宅の車庫に保管し、変化がないことを確認したうえで、首都レイキャビクにあるアイスランド国立博物館に寄贈した。
しかし博物館側は数年後に「館内での保存は適さない」として、ヒェルトゥルさんに寄贈品を返却したそうだ。
ヒェルトゥルさんは、博物館スタッフとのやり取りについてこう語っている。
「博物館のスタッフはチーズバーガーとフライドポテトを捨ててもいいかどうかを私に聞いてきましたが、これは歴史的な価値があるものだと思い『ノー』と返事をしたのです。ただ、フライドポテトは来館者が少し食べてしまったと耳にしました。」
「今になって思えば、博物館側の判断は間違っていたということですね。だってハンバーガーは10年経ってもほとんど変わらないんですから。それ自体に食品保存料がたっぷり入っているんですよ。」
チーズバーガーとフライドポテトはその後、