中国の一部の地域では「冥婚」という埋葬時の風習がある。これは独身男性が亡くなった場合に、その家族が独身女性の遺体を用意して死後に結婚させるというものだ。未だに残るこの風習により、独身女性の墓が荒らされる事件が後を絶たないという。『河北青年報』『The Sun』などが伝えている。
中国北部・河北省の村に住む家族(名前は唐さんとしか伝えられていない)が今月4日、亡くなった親戚の娘の墓が荒らされていることに気付いた。中国メディアの『河北青年報』によると、18年前に当時18歳で亡くなった少女の遺体が墓から盗まれたというのだ。
白骨化していた少女の遺体はほとんどが持ち去られ、墓には小さな骨のかけらが残るだけだった。また墓の近くには、犯人がはめていたものと思われる軍手が捨てられていた。家族の話によると少女が亡くなった当時、葬儀はささやかに行われ、棺桶には金銭的に価値のあるものは入れていなかったとのことだ。
しかし家族は、少女の遺体が中国北部に伝わる風習「冥婚」に利用されたと話す。中国北部の一部の地域では未婚かつ未成年の男子が亡くなった場合、祖先と同じ墓に入れないため、死後に独身女性の遺体と結婚させる風習がある。
これにより“成年”として祖墳に葬ることができ、