このほどアメリカで行われた裁判の訴訟内容が、警察のずさんな行動を露わにした。正真正銘の女性である容疑者を性別が男性のトランスジェンダーとみなし、男性受刑者用の刑務所に勾留したのだ。『Miami Herald』『New York Post』などが伝えている。
先月21日に米マイアミの連邦控訴裁判所で行われた裁判が、人々の関心を集めている。これは警察側の怠慢により一人の女性が大きな屈辱と恐怖を味わったことで刑事訴訟を起こしたものだった。女性はフィオル・ピチャルド・デ・ベロツさん(Fior Pichardo de Veloz、55)といい、ドミニカ共和国で弁護士の仕事をしている。
フィオルさんが2013年11月4日、孫の出産に立ち会うためマイアミを訪れた時のことだった。マイアミ国際空港に到着した彼女は空港警察により麻薬所持の疑いで身柄を拘束されてしまった。そしてフィオルさんはマイアミ・デイド郡のターナ・ギルフォード・ナイト刑務所に移送された。
フィオルさんはこの時、女性としてプライバシーが守られた場所で身体検査を受けた。女性警察官は密輸品を身体のどこかに隠していないか調べるため、衣服を全て脱ぐように指示をした。この時、女性警察官はフィオルさんから麻薬や密輸品などは確認できなかったと報告している。
ところがフィオルさんは高血圧を患っているため、刑務所内の医師の診察を受けなければならなかった。フィオルさんは当時、閉経後の更年期障害の治療のためホルモン補充療法を受けていた。
しかし、フィオルさんを担当したファトゥ・カマラ・ハリス看護師(Fatu Kamara Harris)とロドリゲス・ガルシア医師(Rodriguez-Garcia)は、