お腹の中にいる胎児が深刻な障害を抱えていることを知った時、出産を悩まない母親はいないだろう。そしてどのような答えが出されても、誰にもその母親を責めることなどできないのではないだろうか。このほどイギリスで、妊娠中に我が子の障害を知った母親が先月出産した。悩んだ末の出産をした母親は、稀な障害を抱える息子の今後の人生を精一杯支えてやりたいと話している。『The Sun』『Metro』などが伝えた。
グロスターシャー州チェルトナムに住むケア・アシスタントのトレイシー・フレッチャーさん(39歳)は、パートナーのエドワードさんとの間に授かった子が深刻な障害を抱えていることを妊娠20週目の検査で医師から聞かされ、大きなショックを受けた。
医師からは、子供は腎臓、膀胱、腸の問題を抱えて生まれ、決して歩くことも叶わないと聞かされ中絶を勧められたが、カップルは悩んだ。生涯にわたり歩行不可能で、深刻な障害を抱えた子供を果たしてどのように育てていくことができるのか…。生まれてくれば誕生の瞬間からその問題に直面しなければならないカップルにとって、決断を下すのは決して容易なことではなかった。しかし悩んだ末、2人は産む決意をした。
そして、予定日より4週間早い帝王切開でバーロン君はこの世に生まれた。誕生した我が子を見たトレイシーさんは、思っていたよりも息子の症状が重かったことに愕然とした。バーロン君は尾部退行症候群(caudal regression syndrome 以下CRS)を抱えており、