大事な人を亡くした者にとって、その体に魂がなくとも葬儀場では生前のように大事に扱って欲しいと思うことであろう。しかしアメリカでこのほど、埋葬されないままの胎児や乳児の遺体が発見され、人々を憤慨させている。『New York Post』『ABC News』『CBS News』などが伝えた。
ミシガン州デトロイトにあるペリー葬儀場に今月19日、警察の立ち入り捜査があり63体の胎児や乳児の遺体が見つかった。27体は冷凍庫で発見されたが、他の36体は冷凍されないまま箱の中に入れられていた。なかには亡くなった日付が3年前の2015年という遺体もあった。
捜査に関わったデトロイト警察のジェームズ・クレイグ署長(James Craig)は「41年半この仕事をしているが、こんなケースは初めて目にしました。これは忌々しい問題です。しかしながら我々はこの真相を解明していく所存です」と話している。
また、一緒に立ち入った業務免許監査機関の検査官は「ミシガン州では胎児や乳児の死亡証明書は死後72時間以内に当局へ提出しなければならないが、同葬儀場はそれを怠っていた。さらに公衆衛生と業種コードの規定に当てはまらない複数の違反および、公衆衛生と安全に対する差し迫った危険があるとして同葬儀場の経営免許を剥奪した」と明かした。
今回の件がきっかけとなったことで、ペリー葬儀場が持つ他の問題が浮き彫りになった。過去にも死産した胎児や出生時に死亡した新生児を家族の承諾なしにウェイン州立大学の遺体安置所に防腐処理を施し保管していたとして、今年7月に訴訟が起きていた。
中には3年も安置されていた遺体もあったというが、ペリー葬儀場は遺体を埋葬しなかったにもかかわらず埋葬を済ませたとして、公的保険であるメディケイドや、デトロイト医療センターに不正請求をしていたと見られている。
しかもデトロイトでは、