故ネルソン・マンデラ元大統領は南アフリカにあるロベン島の刑務所に18年間収監されていたが、そこは幅2.4メートル、奥行き2.1メートルという非常に狭い独房だった。マンデラ氏が出たくても出られなかった…そんな場所に宿泊できる権利を得るオークションが行われていたことが明らかになった。
今月4日、「ネルソン・マンデラ氏が過ごした独房で寝る、人生で一度だけの経験」と謳い、ロベン島の独房の宿泊権利がオークションにかけられた。この「The CEO SleepOut」というユニークなチャリティイベントは、ビジネスリーダーなどを対象に寒い冬に屋外でホームレス体験をしてもらうなどして寄付を募り、これまでにもヨハネスブルグの路上、ネルソン・マンデラ橋や女性刑務所などで開催されている。
故ネルソン・マンデラ氏の生誕100年にあたる今年は、「マンデラ氏の誕生日である7月18日に、ロベン島の刑務所内で一晩を過ごしてもらおう」という企画を立ち上げた。参加費用は10万ドル(約1100万円)で、マンデラ氏が民主化のために闘った67年間にちなみ67名が募集された。
なかでも注目されたのは、マンデラ氏が収監されていた独房で過ごす権利を得るためのオークションで、4日朝に入札額340万ランド(約2780万円)からスタートした。早くもその日のうちに3件の入札があり、その金額は410万ランド(約3350万円)にまで達した。最終日は17日で、落札金額の一部は「The Prison-To-College Pipeline (P2CP)」という団体に寄付されることになっていた。P2CPはニューヨークで立ち上げられ、受刑者に大学並みの教育を受けさせ、服役後の人生設計を助けるプログラムで南アフリカにも広まった。
これに対して、