アメリカの医療費が高額であることは周知の事実だが、このほど障害児を抱える夫婦が度重なる高額な医療費の支払いに悩み、「離婚」を検討しているという。『TODAY』『abc7NY』など複数のメディアが伝えた。
テキサス州に暮らすジェイク・グレイさんとマリアさんは9年前に結婚し、現在は2歳のフェアレンちゃんと6歳のブライトンちゃんの2人の娘を育てている。夫婦として幸せに過ごしているジェイクさんとマリアさんだが、「離婚」を検討しているというのだ。その理由は、障害を抱えるブライトンちゃんの高額な医療費だった。
ブライトンちゃんは、4番染色体の異常により多発奇形や成長障害、重度の精神運動発達遅滞や知的障害を生ずる「ウォルフヒルシュホーン症候群」という遺伝子疾患を持って生まれ、視聴覚障害や難治性てんかんも抱えている。6歳になっても全てにおいて新生児と変わらない状態のブライトンちゃんには、24時間つきっきりのケアが必要だ。その医療費は高額で、夫婦は米連邦政府が設けた低所得者のための公的医療保障制度「Medicaid(メディケイド)」に申し込んだが、陸軍退役軍人のジェイクさんは年収4万ドル(約450万円)であることから援助を認めてもらうことはできなかった。そこでジェイクさんはテキサス州保健福祉省に助けを求めたものの待つ人が多く、支援を受けられるようになるのは「6万番目」と知った。しかしその間も、ブライトンちゃんのための医療費の支払いはかさむ。経済的に逼迫した状態になったジェイクさんとマリアさんは、