歯が痛み、友人が勧める歯科医院で抜歯した男性。しかしその歯科医は無資格者で、後に男性は口腔がんであることが発覚した。現在、余命幾ばくもない男性は自宅ベッドの上で最期の日々を家族と過ごしているという。『Storytrender』などが伝えている。
パキスタンのシンド州カラチのランジーに暮らす大工職人ムハンマド・ファルークさん(21歳)は、1本の歯が激しく痛んだことから、友人の勧めで他の歯科医院よりもかなり安く治療してくれるクリニックを訪れた。クリニックの医師は、2,000パキスタンルピー(約1,820円)でファルークさんの抜歯手術を行った。しかし当時は、この医師が偽医者であることなど友人もファルークさんも全く知らなかった。
抜歯から8か月ほど経った頃、ファルークさんの顎が腫れ始めた。最初は気にしていなかったファルークさんだったが、次第に腫れが大きくなり激しい痛みを伴うようになったため家族が政府運営の病院へ連れて行くと、複数の検査の結果、口腔がんであることが発覚した。長兄のムハンマド=ファーハッド・ヌールさんはこのように話している。
「弟ががんだと知って家族一同ショックを受けました。なぜ、弟は数百ルピーを節約するためにあのクリニックへ行ってしまったのかと信じられない気持ちになりました。弟は今、話すことや身動きすることもできず、固形の食べ物を受け付けずに私たちが流動食を与えているだけです。」
ファルークさんが抜歯をしたクリニックへ家族が出向くと、