イギリスでは日本のような「自動車教習所」というものは存在しない。ハンドルを初めて握る者は免許を持つドライバー同様、路上を運転し練習する。仮免許を取得すると“仮免許運転練習者”としての「L」マークを付け免許取得者同乗での路上運転が可能だが、昨年9月に仮免許段階で運転していた者が事故を起こし、同乗していた男性が死亡するという悲劇が起こった。このほどその裁判が行われたのだが、ひとりの命が奪われたにしてはあまりにも軽すぎる刑が下されたことに、被害者の両親は怒りを露わにした。『Grimsby Telegraph』『Metro』などが伝えている。
2017年9月、リンカンシャーのグリムズビーで仮免許運転練習者のコナー・アンダーソン(21歳)の車に同乗していたリッキー・ペインさん(27歳)が、コナーの不注意運転により命を落とした。
6月26日にグリムズビー治安裁判所で行われた裁判では、コナーは自分の不注意運転によりリッキーさんを死に至らしめた罪を認めた。しかし事故当時、コナーは過度のスピードで走行しておらず、電話を片手に運転していたわけでもなく何かに気を取られていたわけでもなかった。単に運転経験が不足であったことから溝にはまり、車を木に衝突させる事故を起こしてしまったようだ。
この事故で車に木の枝が突き刺さり、リッキーさんは怪我をした。そしてそれが原因で不運にも命を落としてしまったのである。法廷で「リッキーは僕にとって兄のような存在だった」と口にしたコナーには、